豊前国府跡（ぶぜんこくふあと）

■福岡県指定文化財

豊前国府の所在地については、専門家の間でも長い間議論がありました。しかし、昭和59年からみやこ町国作・惣社地区で行われた発掘調査によって、8世紀から13世紀にかけての遺構が確認され、この地区に豊前国府が置かれたことが明らかとなりました。

東脇殿：豊前国府東脇殿跡
豊前国府政庁跡遺構配置図：豊前国府政庁跡遺構配置図
出土遺物（墨書土器①）：豊前国府跡出土遺物（墨書土器「伊加梨」）
出土遺物（墨書土器②）：豊前国府跡出土遺物（墨書土器「四郎丸」）
出土遺物（呪符）：豊前国府跡出土遺物（呪符）
出土遺物（円面硯）：豊前国府跡出土遺物（円面硯と石帯）
「とよ」：みやこ町が誇る文化財「豊前国府跡」ですが、昭和５０年代前半にこの場所で焼却場建設の計画がもちあがり、遺跡が消滅の危機にさらされたことがありました。この時、「豊前国府・国分寺研究会」を中心とした国府跡の保存運動が起こり、その熱意によって計画が変更され、遺跡がまもられたのです。町の誇る文化財が住民パワーでまもられてきた歴史も忘れたくないものです。写真は豊前国府・国分寺研究会機関紙「とよ」。
現在の国府公園：現在、豊前国府跡は史跡公園として整備されています。公園内には11世紀前半～12世紀前半の政庁の基礎部分を復元しています。また、古来の工法（版築）によって築かれた築地塀を一部復元しています。